不都合な真実2

先日、京都にある京エコロジーセンターというところで不都合な真実2の上映会に参加してきました。

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当日の4/21は、京エコロジーセンター17歳のお誕生日ということで、この日に合わせて、このドキュメンタリーのchoiseというのに(国の管轄にしては)センスの良さを感じました。

 

ドキュメンタリーのこの作品のストーリーを簡単に説明すると、アメリカのゴア元副大統領が、大統領選に負けてから環境活動家になったことと、不都合な真実1が放送されてからこの作品の公開(2017年)に至るまでの地球環境の変化と私たちが知ることのない国連会議の裏側が映し出されていました。

 

あまりにも素晴らしい作品なので、ここでおススメします。

不都合な真実1をご覧になってない方でも、理解出来る内容です。

 

 

 

少し話がそれますが、先日、仕事帰りに環境系セミナーに行った時に衝撃な事を知りました。(以下、環境省のデータより、大阪工業大学の田中教授の講義から引用)

 

1980年から2012年までの間、地球の気温は上がり続けることなく、上がったり下がったりを繰り返していました。写真で言うハイエイタスという期間です。

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世界中の科学者は、この謎が解けず、温暖化が起こっていると唱える学者チームと、(お金を貰っての人も含む)人間のせいではない!温暖化は嘘っぱちだ!というチームに分かれていました。

私がアメリカにいた時も、温暖化否定派の人に沢山出会いました。彼らは「神は私たちに素晴らしい地球を与えたからこの星が終わることはない。あったとすればそれは神のお望みだ」という人までいて、ひっくりかえる程驚いた記憶があります。宗教を否定はしませんが、宗教によって環境問題が軽視されるなら問題だなと思った記憶があります。

しかし、先日のセミナーでは、現在、世界の学者がほぼ一致して【温暖化はあり、人間のせい】という答えに辿りついたそうです。

理由は、ハイエイタスの期間がスーパーコンピュータによって解き明かされたからだと。その解き明かされた事というのが、

 

【海が科学の予想を遥かに、遥かに超えて二酸化炭素を吸収していた】

 

というものです。

そして、現在、地球の気温は上がり続けており、海が限界を超えたことを示しています。

このままでは確実に人体を含む全ての生き物に影響があります。

 

海が、限界まで頑張っていたという事を数字で示されるのは、胸が締め付けられた。

 

ただ、気候変動に関して、

 

農家さんは、

漁師さんは、

ダイバーである私たちは

 

分かっていた。

 

作物の育ちが変わった事を。

 

魚がどんどん減って、沖に行かないと取れなくて、沖に出ても取れなくなってきてることを。

 

サンゴが真っ白になって、魚の大きさも小さく、数も減っていることを。

 

スーパーコンピュータなんかなくても、

 

みんな分かっていた。

 

それでも、科学で証明出来なかった約30年間を、私たちは無駄にしてしまった気がして、深く深く心が痛んだ。

今になってSDGsや!と企業がイメージアップとして取り組み出したことに憤りを覚えながら、この偽善活動が失われた30年間を取り戻せるだろうかと不安になったりもする。

 

統計学は大切だし、数字はとても重要な意味がある。academicな人たちが証明することは、仕事であり、地球にとっても大切なことだ。でも私たち一般人にとって、もっとも大事なことは、自分が感じたことに従うことではないかと思う。自然の声に耳を傾け、自らの内から巻き起こる心に従うことをしなければ、大きなシステムに流されるだけで、気付いた時には、too lateなのです。

 

 

映画の上映会の後に、あるおじいちゃんが言ってた。「空がな、曇ってるんや。晴れてても昔の青い空の色と違うんや。詳しいことは分からんけど、おかしいよ」と。

 

 

住宅ローンの返済や、

子どもの教育や進学について考え、

必死になって働いてるうちに、

私たちは美しい空の色も分からないし、フレッシュな空気の匂いも分からなくなってしまったのかなぁ

 

 

映画の最後にゴアちゃん(元米副大統領)が言うんです。

 

「私には分かる!40年この仕事をしているんだ。感覚なんだ、感覚で分かるんだよ」と。

 

環境系のドキュメンタリーで泣いたのは、chasing coral以来で、本当に素晴らしい作品だった。

 

 

もっと自然に寄り添う、そんな生き方をしたいなぁと思った。

そして、何故それができないのか、自分の生活に置き換えて考えて見たところ、

 

働き過ぎ、

 

という結論が出た。

 

正確には、働かせられ過ぎ。

 

 

自らの内からなるエネルギーの放出ではなく、外からのエネルギーで動かされ、お金を貰ってることにより、自然(海や土)から遠のいている。

 

あかん、これが、あかん!!

 

2019年は、働かされないことを意識していきたいなぁ

恩を送る陶芸の人

昨日は、朝から京都で大工のワークショップ。夕方に終わって、友人が

「絶対エリが好きな場所で絶叫するから、明るいうちに陶芸行こう」と言う。

 

私が絶叫する場所?

陶芸は好きだけど、陶芸工房なら想像出来るし、絶叫てなんだろ…と半信半疑でついて行った。

 

結果から言うと、これ全部作った。

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最高過ぎた。

 

が、絶叫したのは、陶芸が出来たことではなく、この空間と信念に触れたことにだ。

 

 

 

工房は、建物全てが陶芸家の自作で、素晴らしいのがこのデッキ。

日が落ちてしまっていたので、景色が見えなかった、だから早く行こうと急いでいたのか!
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屋根の板金などをするお仕事が本業のようで、木材と板金が融合された、最高にcoolな家具が並ぶ。

 

たまらん。

 

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バードウォッチングが出来るように、外に向かって作られたカウンターが周囲を囲い、外に降りる謎の階段があった。

ミニステージや移動式のミニチェアーがあったりで、暖かみに包まれ、

製作者の人間味が滲み出るデッキだった。

 

一体全体、どんな方なのか。

挨拶をして、早速、陶芸を始めながらお話をする。

気さくで、関西独特の笑いを絡めながら、楽しい時間が過ぎた。

私たちの他には、男女の若い2人と、1人で来ていた女性がいて、みんなで自己紹介をしながら、ワイワイ話し、満足した人から

 

「じゃ、これで今日は帰りまーす」と言って席を立つ。

 

ここ、何が凄いって、紹介で行ける陶芸工房で、時間は無制限、数量無制限、価格は無料というのを20年間続けている。年に2回の窯入れがあり、来た人は土で好きなだけ好きな物を作り、裏に名前を書いておいて帰る。

窯入れの時に来るか、その後に来て、自分の作った作品を持って帰る。

どんな事でも20年間続けると言うのは大変なことで、それが無償となると、普通は出来ない。

一体全体、まじで、何が、どーなって、こーなったのか聞いてみたくて、

他のお客さんが帰ったのを見計らい、このスタイルを続ける理由を真剣に聞いてみた。

 

すると、

「昔、独立した時、仕事も無くて大変だった時に腰を痛めて整骨院に行ったんや。そこの整骨院の先生がとても素晴らしい人でな、初診は全員無料。僕は仕事が無くてお金がなかったから、ずっと無料。以降、お金が出来てからも先生は受け取ってくれず、30年間無料で今も見てくれてる。その先生への恩をな、ここで返しているねん。」と。

 

震えましたよね。

 

あまりに素敵な人なので、ブログに書いてもいいかお伺いをたてると、

「えぇー恥ずかしいからやめてぇ〜

ほな、整骨院の先生の名前にしてくれる?」と仰りました。

 

お顔出しは、しゃーなしでok貰ったので、ご紹介します。

本名非公開の京都の陶芸家、MR.ホーリーです。

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優しさが顔に出てている。

私たちは23時までいて、こんなに遅くまで迷惑でないのかと聞くと、

「深夜2時までおる人とかもおるで。次の日早いと、あちゃちゃと思うこともあるけど、それだけ夢中になって作ってくへるって、嬉しいことやん?」と。

 

ホーリーのthe大阪な吉本のノリから飛び出す言葉の全ては、思いやりで溢れていて、本当に笑いが絶えない時間だったけど、私が同時に感じたのは、どれだけ沢山の挫折や苦悩を乗り越えたのかという彼への興味であり、自分の未熟さであった。

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「これ、あんまりのやつ。続き作る?」とご自身の作品をどんどん人に渡しちゃうノリがまた暖かい。
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「こーやってみんなで楽しく話しながら作るの、ええやん?」と言いながら、こちらがhelpを要請するまで放置。

自由にしたらええよ、という姿勢は、まさに私が敬愛する岡本太郎と被るものがあった。アートは自由なのだ。
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素晴らしい人と出会えた。

 

聞くと、人から家や畑を貰ったりしているらしい。

なんかわかる気がした。

 

いい大学を出て、いいお給料をもらっても、会社が潰れたら生きて行けない人たちがいる。

 

ホーリーをみて、これがまさに生きる人の力であり、価値なのかも知れないと思った。

 

来月は窯入れ。

 

次に訪ねることが楽しみで仕方ない!

大阪のエッヂ、新・里山

梅田のスカイビルといえば、年々、観光客の定番スポットらしく、大阪在住30数年の私だけれど、

 

知ってるだけで上がったことない。

何なら通天閣も上がっことないし、あべのハルカスもない。

今後も上がることはないと思っていたのだけれど、

先日、東京からの友人が大阪に来ていて、大阪を案内するのに下見をしていたら、

スタイビルまでが新梅田シティと題した大工事計画で、今までの道が大きく変わっていた。

 

大阪都構想の文字が頭をよぎり、

色々思うことを抑えてスカイビルの麓についた。

 

すると、新・里山と書かれた看板がある。

 

待てよ、そう言えば友人がスカイビルで無農薬の畑が出来たと前に言ってたっけ?

 

と、はやる気持ちを抑えながら、里山に向かう。絶対に大したことないと思いながら到着。

 

なんかラピュタに出てきそうな森の壁みたいなんを発見。え、凄いオシャレやん…

凄い、、ええやん。

 

素人にしては、凄いいいな、解説ないんかなぁ…と思ってフラフラしてたらあった。

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安藤忠雄て書いてる…

 

素人にしてはいいって、どの口が言うたんや。安藤さん、本当にごめんなさい。

 

里山って、今まさに勉強中だから、分かるぜ、分かるぜ〜と思いながら今度はお庭へ。
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低木と中木がバランスよく生えており、椎茸も作ってた。横に観光バスの駐車場があり、景色台無し!と思ったけど、
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ネギやニンニクの向こうに立ち並ぶ高層ビル。
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育ち過ぎのキャベツ
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ミツバチや鳥が来るように植えられたお花と果樹エリア
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質問形式で一方的に里山について教育してくる沢山のボード、

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写真は撮り忘れたけど、ため池もあり、水の流れがおきる所と溜まる所も設計されている。竹も生えてて、5年後のその竹の利用方法まで示されていた。

 

 

「落ち葉は、腐葉土といって土の栄養にもなるので、基本拾いません」

「雑草も生きています。虫も生きています。みんなで分け合いましょう」

 

 

と書かれた後ろで、係りの人がせっせと落ち葉拾って雑草抜いてたけども。

 

 

 

いいと思った。

 

 

 

ビルが立ち並ぶ都会の中での畑。

エッヂだな、と。

新しいものは、いつもエッヂから生まれるのです。

 

例えば、アメリカとメキシコの国境付近で、新しい食べ物が生まれたり、

 

アメリカの日系エリアから、オリジナルとは、かけ離れた鮮やかなsushiが生まれたりする。

 

ヘアメイクアーティストでオネエ系が多いのも、彼らは男と女のエッヂにいるから、どちらにも囚われないメイクができる。

 

エッヂからは、

 

何か大切なものが生まれる。

 

 

人が手入れし続けなければならない人工的に作られた里山が大都会に放つその異質感

大阪の中心部に出来た【新しい里山】なのだと思えた。

 

近くの保育園の子供たちが苗を植えたりここに来ているらしい。その子供たちにとっては、ここが田舎のような場所になるのかも知れない。

かなりメンテナンスが必要な里山で、賛否両論もあるだろうけど、

 

東京からの友人、Stephanie が言った、

「ないよりあった方がいい」

 

本当に同感。

 

本当は、もっと自然に緑が残っているべきで、人工的でない方がいいんだけど、

 

人工的でも、ないよりあった方がいい。

 

 

スカイビルの麓の新・里山

積水ハイムが頑張ってると思うので、本気の農業の視点ではなく、人が自然に寄り添うアーバンパーマカルチャー的に、興味のある人は是非。

Earth Hour 2019

今日は、3/30 Earth Hour day. 

何なんそれぇーと言う方のために簡単にご説明しますと、

 

20:30から21:30まで電気を消して、温暖化防止の活動に参加しよう!というWWF(世界動物保護基金)の取り組みで世界イベントなのです。

日付変更線を境に東から20:30を迎えた国から順に消灯リレーをするというもので、東京タワーやエッフェル塔も照明が消されます。

 

詳しくはこちら。

https://www.wwf.or.jp/campaign/earthhour/?fbclid=IwAR13DyoI-Ihx5qe8o4OeMdKF11q3sdDrFQ1e0uFnJHGARM1fHP9UR77IyuI

 

で、これ私は、毎年張り切ってるわけでもなく、なんなら忘れてる事が多いんだけど、1週間前とかにFBでWWFが教えてくれるので、あぁ、今年もやろかーて感じでやる。

 

それで、会社の人とか友人に、earth hourの参加を促すんだけど、やはり環境問題って面白くないから。

それを面白く伝えないとダメな訳です。

温暖化のために電気を消してと言われて、楽しい気持ちになる人は少なく、なので以下のような台詞で宣伝することをお勧めします。

 

 

「キャンドル(火)って、心理学では、人の心を開く力があるんですって。キャンプファイヤーとかは、本音が出やすいらしく、お洒落なバーやカフェで目の前にキャンドルがあると、本音が出やすかったり、口説く時の成功率が上がるらしいよ。だから、earth hourを口実にキャンドルで誰かを誘ってみたらいいよー!」と。

 

凄くフシダラな感じもするけど、この感じが人を「ん?何それ楽しそうやな、ふふ」て感じさる気がする。

 

今年もそんな感じで突然思い出して、当日の今日になって、友人たちにearth hourを宣伝したら、

 

東京から「earth hour飲み会」と写真が来たり、(女性を口説いていると推測)

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幼馴染からearth hour dinnerが送られてきたり、
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子どもの手作りのランタンでearth hour now! 子どもが大喜び!と来たり、
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R15指定ホラーが来たり、
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みんなの行動力が半端なくて、

本当に心が温まった。

 

そして、凄い発見があって、

子育て世代のママ達から、

 

 

【毎日勝手にearth hour】と言われて、

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はじめ、意味が分からなかったんやけど、寝かしつけがこの時間だから、既に消灯してるという。

ジワジワ笑いが込み上げてきて、

 

早寝早起きの子育てって、

 

 

めちゃ環境にええやん!!

 

 

て1人感動しました。

 

もしかしたら、独身の夜更かし常連の私よりも、よっぽど地球に優しい生き方をしてるのかもしれないなぁとか思ったわけです。

 

また、今までは、「口説けるよー」という宣伝文句しか私にはなかったけど、こーゆー子育て世代の仲間との繋がりで、子どもと遊びながら地球環境問題に取り組んで行けるかも知れないという新たな発見があって、ああ、1日だったなぁ。

ラディッシュ編 (アーバンパーマカルチャーという試み)

それは、2月の頭、まだ肌寒い季節だった。パーマカルチャーデザイナーの資格を取得したものの、実践経験がない私はフィールドを探していた。

畑は近くにない。月金で仕事だし、土日は家にいない事も多く、作物を育てたくても日のある日中は会社にしかいない…

 

会社にしか…

 

!!!!!

 

 

ということで、

 

会社でやることにしました。

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なんと1番最年少の女の子が、「面白ろう、うふふふ」て興味津々だったので、

 

「一緒に育てて食べようや!」と言うと、

 

「オシャレです。やります」と。

 

環境問題は、こーゆー巻き込むことが大切だと思っているので、心でガッツポーズです。早速種まきをしてもらいました。
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カップ麺の容器に穴を開けて、下から土が流れ出ない様にネットを貼り、上にゴロ石を敷き、上から土を入れます。

そこにラディッシュを撒き、水をあげました。

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ワカメラーメンのカップ超ウケる〜

何それwwwと社内のみんなが笑ってくれました。

Netflix で見たLittle forestという農のゆるーいドラマの中で、上京した主人公が都会で一人暮らしをしながら、部屋でカップ麺の容器でラディッシュ育ててるシーンがあって、これやぁ!!とヒントを得たんだけど、

いざ、やろうと思うと、

 

どのカップ麺にする?と。

 

30分くらいスーパーのカップ麺売り場に立ち尽くし、これしかないと決めたわけです。

 

私は、海洋汚染問題に何か働きかけたくて、綺麗な海を守りたくて農の世界に足を踏み入れたわけです。

私は海から来た人間なのです。

海は、命の始まりであり、海から森が生まれるわけです。

ワカメから大根が生えてくる、

それはまさに私のコンセプトにぴったり。

むしろ、その為にワカメラーメンがあるかの様にさえ思えてきました。

 

あまりに楽しくて、数日、机の上に置いていたら、

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ガーデニングをしてるという先輩が、

「ねぇ、それ、湿らせた新聞紙で蓋して暗くしたほうがいいよ。あと机の上は風通し悪いから、エントランスに移した方がいいと思う」と、教えてくれた。

 

「え、そんなの、この本には書いてなかったんですけど…」と言うと、

 

笑いながら、

 

「あまりに常識だからじゃない?」と言われ、

 

これは、経験者を味方につけなあかんと思って、

 

「先輩、オフィスガーデンの顧問して下さい」と頼み、快く引き受けてくれました。

2人目の味方ゲット。

 

そして先輩の言う通りにすると、

なんと翌日、


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ええええええーー!!!!!

出てるしぃー!!!!!!

 

大歓声です。

何なら、笑って見てた今時のギャルも、

本間に出るんですね、凄い、と。

そして、どんどん伸びた頃、
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間引きした方がいいよ、と先輩に言われ、間引きという意味を始めて知りました。

間引いたものは、カイワレ大根そのもので、みんなで食べました。f:id:mission_blue_japan:20190330000744j:image

どんどん葉が伸びて、
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今週遂に、
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出とるがな、と。金曜は出てなかったのに、月曜出勤したら、実が土から出とる!

土から出てるー!と騒いでると、新たな先輩が、「土が減ってくから足さないとダメよ。土を足したら、まだ大きくなるよ」とアドバイスをくれたのだけれど、嬉しすぎる私たちは、

 

 

早速、お昼のランチタイムに収穫。
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大盛り上がりです。
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まだ1個しか出来て無さげだったので、1個を4スライスにして、4人で試食。
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うまぁーー!!!!!

瑞々しくて甘い。温室育ちだからか、めちゃくちゃ柔らかい。葉っぱも苦味が程よく美味しかった。

 

 

【無農薬だけど、虫がいなくて最高!】

インスタ映えしますね〜!】

【次は、もっとお洒落なものを育てましょう!】

 

 

て若い子が言った言葉が、心に残る。

 

虫がいないのは、自然界では、不自然なこと。

だけど、土からあまりにも離れてしまった私たち都会の人間には、虫は害虫でしかない。

オフィスの中だし、虫はダメなんだろうけど、

いつかオフィスの若い子たちが、もっと土と触れ合い、

自ら育てた作物を食べて、大地との繋がりを感じるようになって、

 

インスタで映えるかどうかは、どうでもいいことだと思う日が来るのかなぁ、

 

と思うと、

 

とても楽しみで仕方がない。

 

今は、一緒になって、

 

インスタ映えやぁ!!!」と言うことが、私に課せられた任務であり、

 

結構、、、、楽しい。(インスタしてないんだけど。)

 

そして、実はこのラディッシュ、別名20日大根と言って、20日で収穫が出来るのが基本なんだけど、

今回、2ヶ月かかりました。

 

2ヶ月大根に命名

 

なんなら、まだ1個しか出来てない。

 

来月には、3ヶ月大根に。

 

実は先輩が途中で気づいたことがあって、

 

根菜は、根元に太陽が当たるのはダメなんですって。

ワカメラーメンのカップが、太陽光を土の中まで通してしまっていたから、大根の成長がめちゃくちゃ遅かったわけです。

太陽光を遮断するのにカップにアルミホイルを巻くように先輩に言われたんだけど、

 

ワカメから生える大根というコンセプトを崩したくなかったのと、

 

視覚的注目を集める面白さが大事だと思って私が考え抜いて、わざとカップ麺の容器でしているとは知らない(言ってない)ので、

 

先輩には「映画では、これでやってる人がいたんです、今回だけこれでやらせてください!」と主張してやり通した。

 

ただ、1個収穫して辿り着いたのは、

 

 

カップ麺の容器、やっぱあかんで、と。

 

 

いい感じに社内にも浸透してきて、カップ麺容器の役目は全うしたので、次は、遮光出来る普通のプランターで育てる事にします。

 

つづく

宮古島パーマカルチャーデザインコース卒業試験

朝9時から講義が始まって、お昼食べて、また講義で、おやつ食べて、また講義で、師匠の4倍速トークが止まらなくて、毎日お風呂の時間が押して、晩御飯べて。そしてまた夜の講義。エキサイトした日は22時とかまで講義。それからお風呂待ちで寝るのが12時とか1時とか。

凄いボリュームでハードだよとは聞いていたけど、想像を超えてハードだった。

毎日FBをチェックする私が、2週間ほぼ見ないというほど、クッタクタで、でもそれは使ってなかった頭を使ってる脳の心地よい疲労感だった。

 

11日目の夜に、修了試験が発表された。

これに、師匠の夢を叶えるためのデザインをテーマにしたいと提案した人に対して、

自分たちが学んだことをアウトプットして、結果師匠の為のアイデアになればいいという意見があり、

いろんな人の気持ちがぐちゃぐちゃに混じった時間だった。

実は、この時の色んな人の思いが混ざり合ったぐちゃぐちゃな空気感や、少しピリッとした空気感が、この合宿に参加して良かったと感じた瞬間でもあった。議論することは日本ではあまりないけれど、世界的には当たり前で、この議論する力は、場数を踏まない限り鍛えられない。そして発言するには、自分がどれ程それについて深く考えたのかが試される。そして、その場では決まって良い先生は、口を挟まず黙って聞いていることが多い。その時も師匠は、最後まで意見を述べず、意見のある人に発言を求めた。予定されていた授業は行われなかったが、正に生きた授業であった。とても素晴らしい時間だった。

 

そんなこんなで迎えた最後の卒業修了試験は、他のチームが”人の為の森”をテーマに選んだのに対して、私の属したチームだけ、”森の為の森"というあくまで人は付属であることをテーマにしたい6人のメンバーが集まった。

実際にある近くの畑を実現可能なデザインとして設計する。与えられた時間は、24時間。最終日に10分程で発表して評価を得る。

 

それまでの11日間を例えると、もぅ、お腹いっぱいです…と言っても、蓋がない椀子そばのように、次々情報という蕎麦を放り込まれ、次の日も、蕎麦が消化出来てないから朝からお腹いっぱいなんだけど、昨日と違う蕎麦を出されるので、何これ、めっちゃ美味しそう!となり食べてしまう、またお腹いっぱい、みたいな。早く蕎麦を打たせてくれよ、と。

 

そんな日々を乗り越え、卒業プロジェクト、やっと蕎麦を打てるぜ!と意気込んで、一致団結ノリノリでstart。

 

珊瑚で出来た宮古島ということで、

 

「海が産んだ森」という名前に決定!

しかし、数時間後に途中経過を見にきた師匠が

「凄い、凄いいいテーマだな!これ、形になったら、凄いよ!ただな、、、

 

こーゆー壮大なテーマは難しくてダメになる事が多いんだよ。途中で無理だったら変更するのもアリだぞ」

 

それは例えるなら、初めて打ち始めた蕎麦を、今は美味しそうだけど不味くなるかも知れないから、手遅れになる前にうどんとかに変更するのも手だぞ、というアドバイスだった。

 

いや、ちょっと待ってよ、と。蕎麦を打たせてよ、と。これ絶対美味しくなるから!これ最高のデザインになるから!と私は自信満々だったのだけれど、

 

そのまた数時間後、

 

30年の経験をもつ師匠の言うように、壮大なテーマはチグハグになり、そもそも何がしたかったんだっけ?と迷走し出した。時間は刻々と迫り、チームもピリピリし出した。

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自分たちのチームが1番遅れをとっているように思え、交代でお風呂に入り、深夜まで議論は続いた。撤収する師匠を捕まえて最後にアドバイスを求めると、「言っただろ?こーゆーテーマは本当に難しいんだよ。まぁ神話化してしまうとかもあるよな、ファンタジーとしてお話を作ってしまう、あとは、やっぱり…ちょっとレベルを下げるかだよ」と言って去っていった。

 

神話化…

 

ファンタジー

 

 

 

各チーム夜12時を過ぎても寝る気配は無かった。

 

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だんだんテンションもおかしくなってきた。

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私がお風呂から戻ると、「森で海を表現するのが難しいから海から離れるべき」という意見が出ていた。

私はびっくりして、つい感情的になってしまい、「いや、何でよ!森が海を作ったんじゃないよ、全ての生命の始まりは水だから!海だから。海があって森が出来たから。海が始まりだから!海を表現するなら、歩く道を珊瑚の道にすればいい。森の中でも珊瑚の上をずっと歩いていく。海が産んだ森なんだから。」

 

自分でもびっくりの発言であった。

 

お風呂でもアイデアが出なくて、ドラヤーしてても何も浮かばなくて、「やっぱり師匠の言う通り、方向性を変えて、他のチームみたいに人の為の森に変えないとダメなのかなぁ〜」という弱気な自分が、「海から離れよう」とチームメイトに言われた瞬間、

「あっっっかぁーーーーん!」となり、

珊瑚の道を歩くというアイデアが突然口から出た。天から言葉が降りてきたようだった。ふと我に返って、強く言い過ぎてしまったと反省したのだけれど、

 

 

みんなが、

 

おぉ、そうか、そうしようか、と、受け止めてくれ、海は残された。

 

宮古島の神話を調べると、何と珊瑚から宮古島ができたと言う物語が実際にあった。これはそのまま使える!となり、レベルを下げずにこのまま行こうと決めた。

 

あーでもない、こーでもない、とみんなの意見を出して、絞って、出して、絞ってを繰り返し、だんだん疲れがピークに達した午前3時頃、誰かが言った、

 

高さ20mくらいのコンポストトイレ(排泄物が肥料に還るエコなトイレ)を森の看板的なシンボルにして、遠くからでも分かるようにしよう!と。森を見渡すように用をたす360度パノラマトイレ!凄い!めっちゃいい!そこでしたい!でも待って、20m下に排泄物がうまく落下するのか?どんな音がするのか?そのシステムは現実的なのか?沖縄という立地から台風が来ても大丈夫なのか?など、正気とは思えない思考が量産されるスーパーナチュラルタイムを経て、

 

大活躍のキーマンである年長者は先に寝ていただき、

 

最年少の体調不良者を仮眠させ、

 

残ったメンバーで結局ほぼ完徹でやり続け、朝を迎えた。

 

なんとかまとまったものの、発表方法が完全でなかった。

 

それまでの授業の中で、この世にない物をデザインして売り込むというのがあって、商品は良かったのに、プレゼンが上手く出来ずに悔しい思いをしたので、最後の発表は、同じ思いをしたくなかった。

 

発表方法がkeyだ、と思い、

 

紙芝居形式で発表することを決めて、

 

ギリギリまで練習した。

イントロの語りがあまりに良かったので、

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笑いを取るはずだったチーム名は、思いっきりスベったが、

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師匠からは、「どうなることかと思ったけど、長い時間をかけた循環を表現した素晴らしい作品」と最高の言葉を頂き、沖縄出身の子が「昔の琉球王朝の作りに似ている」と言ってくれたのが、驚きと感動だった。


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上は60歳、下は20歳と40歳の差があるこのチームで、6人がほぼ24時間議論し合ったという体験は、大人になってからはなかなか出来ないことだし、もしこれがアメリカで英語だったなら、自分の意見を上手く言語化できないままだったろうなと思う。人は言葉でなく行動で判断する、と思いつつも、一方で言葉の持つ力というものを私は強く信じていて、その両方が上手く盛り込まれた本当に充実した最後の24時間だった。

 

全体としては、深夜を過ぎると、一人だけ残ってプレゼンの資料を作っている人や、理由は分からないけど涙している人がいたりした。発表の時に体調を崩してその場に入れなかったので、修了証書を辞退したいと言った人もいたが、師匠がそれを認めなかった。

それぞれが色んな思いを詰まった最後の時間に私が感じたのは、敗者と勝者を決める必要はないという感覚で、

 

自分の出来ないことは誰かが出来るし、誰かが出来ないことが自分には出来たりする。そうやって支えあえばいいじゃないか、と言う優しい気持ちだった。

 

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宮古島PDC合宿で衝撃だったことシリーズ

27人の身知らずの大人が一つ屋根の下で2週間の共同生活。

 

そう、それはワイルド版テラスハウス

 

どんな風にワイルドで衝撃を受けたかを箇条書きにしておく。

 

ご飯を食べ終わると、新聞紙で器を綺麗に拭く。それをキッチンに持ってく。

二つの結構大きなボールがあり、1つは米のとぎ汁が入っている。もう一つは綺麗な水が入っている。

そのボールで30人分の洗い物を済ます。

米のとぎ汁は油を落とすため、洗剤は不要。エコ過ぎる。

 

ご飯が基本ビーガン(一切の動物性食物が含まれない料理)だったけど、

どれを食べても美味しい。お肉が入ってる!と思ったら大豆ミートだったり。ビーガン料理は不味いという私のイメージが払拭出来た。

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がしかし朝食は

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修行感が凄い。

だけど必ず3時におやつある。超絶うまい。

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室内の講義が朝から晩まで続いたある日、講師として野草に詳しい地元の人が来た。自己紹介でご本人の口から衝撃の一言が。

「え〜数日前に飲んでたら、隣り合わせた方に野草のこと話してくれないかと言われて来ました。急だったのでお役に立てるかどうか分かりませんが、お話します」

 

そんなんでええのかとジワジワこみ上げる。

 

そして、その方について外に出て野草について話を聞いた。

これはね〜と説明しながら葉っぱをもぎり、突然食べた。食べながら話してる。

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みんなびっくりして最初は笑ってたけど、3つ目の草の説明の時には、先生が草をもぎるとみんなももぎり、先生が食べると瞬時に食べるという事態に

 

私は1人笑いが止まらず、2つくらいしか草は食べなかった。

 

1人が「年末だし大掃除しない?」と言い出した。ほうきとちりとりがあるだけ。お風呂をしていると細いブラシがない!ブラシないよー!取れないよー!と言ってると誰かが外から枝を拾ってくる。

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めちゃ使える!エコ過ぎる!てか、メンバーの創造性が半端ない。

 

部屋も綺麗になり、大晦日

年越し何するのか師匠に聞くと「何も考えてない〜何する?」と。

師匠の自由度が酷い。

誰かが紅白歌合戦しよう!と提案。その後、全国から来てるので東西に分かれてはどうかとなる。偶然、東と西で半分になり、

歌のテーマとして、沖縄の曲、または沖縄出身のアーティストが歌ってる曲となる。練習時間は1時間ほど。

そして、出会って10日しか経っていない人たち同士での歌合戦がこちら。

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信じららないほど狂ってた。

 

ピアノやウクレレや、誰かが空のゴミ箱ひっくり返して叩いてドラムにして、みんな踊り出して、最後は歌というより吠えるみたいな、雄叫びみたいな、部族みたいな、

最後は、アフリカの大地しか見えなかった。

 

3時くらいまで盛り上がった。

 

 

合宿後半になるとそれぞれ朝食のお粥を作る当番が来る。

私は元旦だった。新年からみんなのご飯を作るなんて、2019年は間違いなく良い年になるに違いない、そう思った。

寝不足だけどお粥なら楽勝と思ってたら、まさかのパンだった。

食パンとキャベツと大根を渡され言われた。

「あとは、外に生えてるやつ好きにとって使ってくれていいし、自由にして!●●もあるし〜●●もあるし〜」と。

 

外に出た。

 

芝生しか見当たらなかった。

 

ここに食べれる何が生えているというのか。●●あるし〜、の●●は何だったのだろう。

授業で野草をむしゃむしゃ食べてたみんなを笑って話を聞いていなかった自分を深く反省した。震災があれば私は間違いなくスーパーに行くし、スーパーに食べ物がないと、食べ物ないー!てパニックになる一般大衆であると、

トーストとサラダをみんなに出しながら反省した。

生きる力が私にはない、都会の生活に慣れてしまった私には、食べ物を生産する力なんて何もなかったのだ。

 

つづく